カブトムシの幼虫飼育プラ箱に黄色い何かが発生した。キノコかと思ったのだがみるみると大きくなりしかも這うように移動していく。
ついに我が家にも粘菌が発生したようだ。朽木に晩夏から秋に発生するこの粘菌はクワガタやカブトムシを飼育している人にはたまに見かけるものらしい。
菌類でも動物でも植物でもない、可視化サイズの単細胞生物。蟲と菌類にまたがる存在である冬虫夏草とはまた別次元の存在。
這った跡は粘菌そのもの。最も培養が容易な真核生命だそうで、餌が尽きると変形体は摂食をやめて生殖のための子実体へと変わるそうな。飛ばす胞子は耐性が高く何年も生存できるらしい。変形体は迷路を最短距離でゴールまで這う知能や学習能力まで備えているらしい。英語ではSlime Moldと言うらしい。
もっと観察していたいが流石に室内で胞子を撒き散らされたら困る。居間に敷いている古材の床板を苗床にされたらたまらない。
たった一つの細胞ながら核を無数に持って分裂し数メートルにもなるらしい。なかなか立派に育っているが成長可能性はまだまだこんなものではない。
モジホコリ目、モジホコリ科、ススホコリ属のススホコリのようだ。モジホコリ属のモジホコリもいて、同様に黄色いのでどちらかは少し自信がない。南米かどこかでは食用にするとかしないとか。害はないらしい。いやはや食べるほどの勇気はないよ。