干柿 強襲

今年の冬は特に雪が多く、例年よりも寒さが厳しいとのこと。秋に柿を干した際には食害は全くなかったのだが、冬に入ってから干した分に関しては連日のようにヤマバトとメジロがついばみに来る。干柿の残骸だけを後で発見すると少し悲しくなるが、目の前でついばむのを見るのは長閑でよい。野鳥というのも綺麗なものだ。



おそらく既に山では餌が少なくなっていることもあって、危険を冒してまでも人家の軒下まで飛んでくるのだろう。


こちらは暖房の効いた室内であれが旨いこれが旨いと贅沢をしているのだから、4,5個ほど柿が食われるのは目をつぶることにした。しかし人間が食べても他の果物の比較にならぬほど甘い干柿。この真冬の厳しい季節の中で干柿はさぞ旨かろう。我が家がそんな鳥たちの隠れ穴場というか天国になっているのならば悪い気はしない。


ただ、立つ鳥後を濁さずとはいかぬようでそこら中に糞を落として行く。糞は山に戻ってからしてくれたらもっといろいろな食べ物を庭先においてやっても良いのだが、糞を落とすようではご近所迷惑にも成りかねない。言葉が通じればもっと互恵関係を築けると思うのだが。


野鳥に干柿をあげて、飼い犬にはやらぬというのも何か不公平な気がして、マンゴーにもひとつ与えることにした。こんな甘いものなど生まれてこの方食べたことなかったのだろう。干柿を手に持っている間はどんな命令も瞬時に従う。干柿を手にしている間の小生への視線には熱烈なものがある。



真正面から見ると間抜けというか挑戦的な顔をしている。