世の中に過小評価されているものの一つとして芽吹きの紅葉の美しさを挙げたい。
秋の紅葉も美しいが、それに比べて新緑の生命力が漲る瑞々しい紅葉の元気が出る美しさ。
葉緑素が抜けた後の死んだ色の紅葉と違い、芽吹きの紅葉は紅にも力強さがある。しかも新芽の紅から緑に変わっていく。
爪紅も秋に紅葉し始めて葉の縁が枯れ始めた紅葉とは鮮やかさがまるで異なる。
昔は東京から京都への観光客は紅葉の季節が圧倒的に多く、春の桜はそこまで有名ではなかったと聞く。今では桜を目当てに春に訪れる観光客も相当に増えた。そのようにまだ過小評価されている季節がある。
ちなみに京都の紅葉は寺社に池や水辺が多く美しく育つが、伊呂波紅葉に偏りすぎており、芽吹きの美しい品種が少ない気がする。ここに大きな観光資源としての可能性を感じている。
桜が散った後に美しいもの
曇天や雨天でも美しいもの