世知辛い世の中

「なぜ働くのか」をネット検索して数時間を費やしてしまった。


大半は薄っぺらい内容の複製記事のようなやつ。単に生きる為やお金の為や生活の為ではないですよね、自己実現や達成感の為ですよねだとか、与えられる幸せ→出来るようになる幸せ→与える幸せ、みたいなことが書いてある。おそらくモヤモヤっとした気持ちで「なぜ働くのか」なとというキーワードで検索する人はそんなものを読んでもスッキリはしないのではないか。


さらに検索を進めていくと、より深く本質に踏み込んでいそうな記事やサイトも出てくる。しかし恐ろしいのが、そういう類の多くはここからクリックして秘訣はダウンロードして下さいだとか、セミナーに参加して下さいなどと誘導される。


心の弱った人を誘い込む落とし穴があちこちに空いているナ、とたじろぐ。


何の為に生まれてきたのか、誰にあなたは必要とされているのか、あなたのこれまでの人生に価値はあるのか。充実して使命感のようなものを実感できている人ですら逡巡するような問いを投げかけ、ああだこうだからあなたはダメなのだ。あなたはこうしなければならない。と断定的に諭すような内容のものもある。


こういうところからカルトに引き込まれたり、洗脳されたりするのかね。弱者を喰らわんとしている。


今日、花壇をみるとアネモネの花がみな誰かに切り取られ、持ち去られていた。ムシャクシャして、どこかに捨てたのだろうか。自分だけで楽しもうと家に飾るのだろうか。花茎の断面が断頭された痕のようで物悲しい。通りがかる際に見て楽しむだけでは駄目なのかね。


なんだか、荒んどりますな。



深く暗い紫で好みだったのだが。


家を高い石壁で囲い、中を楽園のように手を入れていく北アフリカの住宅様式が形成される根源がわかるような気がする。他人への不信と自己防衛。


また花壇に花を植え増してみようかと思う。