コロナ禍の桜

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なんて品種の桜だろう。白に桃色が差して色香のある桜。

 

神戸や京都に住んでいたころに比べて、東京に引っ越してからは桜の季節になっても花見に行こうという気持ちがあまり起きない。

理由としては

・一面に咲いた物量で主張するソメイヨシノにさほど魅力を感じない。山桜、枝垂れ、オカメのような近くに寄って眺めても楽しめる個性に乏しい。

・桜の咲いている景観に風情がない。市街地の街路樹だったり、だだっぴろい大きな公園だったり。鎌倉や皇居などもあるが人混みを想像するだけで萎えてしまう。

 

静かで詫びた空間に一本しかなくとも魅力的な桜というのが東京には少ない。桜に関しては田舎に限る。秩父の郊外の寺なんかも素晴らしい。作られた景観としては京都は別格の美意識の集積があった。

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結局のところ、今年見た中で1番の桜は我家の裏の隣家の桜。何せ花見に出かけていないもの。

 

いつまで続くのか、コロナ禍。まだ序盤なのか、すでに終盤なのか。通販で盆栽が売れているらしい。自宅で桜を愛でる人が増えているとか。私も昔、御室桜の盆栽を買ったことがあるが枯らしてしまった。本来は地植えすべき植物なので案外、きめ細やかな世話が必要で私のようなずぼらな人間には難しかった。

 

自分にとって大事なモノを再認識する良い機会と思え。