作品の前でしばらく人だかりがあった。
特に陰陽の陰の表現に美人画の画集を数多く出版されている池永康晟さんを思い出した。
ギャラリーもついて軌道に乗っている将来を嘱望された作家さんなのだろうな。美人画は人気がありそう。
何の木だろうか。青と碧で描かれながらも脳裏に描く巨樹と似たイメージであることの不思議。
撮り忘れたと思っていたが撮っていた。遠目だとデザイン的に見えるのだが近くに寄ると気づかなかったディテールがたくさん見えて引き込まれる。
金属に浮いた緑青のような色合いと細い金の線で戴金のように描かれた細部がとても好み。
髪の毛が波となり雲となり。モダンで無機質なホールやロビーに飾られていそうな絵だが、外を向けば紅葉や遠景、内を向けばこの絵があるような和室の露天風呂で長風呂したい。
これも版画か。今年の五美大展は魅入る版画が多い。
手首の跡は傷が癒着したようにも見える。この赤は血なのだろうか。
なんとも言葉にできない不思議さと深さを感じる。どんなストーリーがあるのだろうか。