陶芸
土中から這い出す途中で力尽きた蝉幼虫の冬虫夏草。 羽化の途中で力尽きた蝉の冬虫夏草。 この2鉢を作り、おもむろにもう一つ作りたい衝動に駆られた。成虫として寿命を全うした蝉の冬虫夏草。この三部作が必要に思えた。 虚無感に満たされて全てが無意味に…
素焼き完了。 窯に異常無し。 この時点で不本意な出来栄えのものが4割ほどある。 途中で失敗したり、あとから造形に大きな不満があることに気づいても乾燥してしまったものは手直しができない。そんなものも素焼きして釉掛けしてしまっている。ハードルを高…
1週間に2〜3時間でも無心に手を動かす時間というのはストレス発散の上でなんとも貴重。私にとって作陶は心を空にする坐禅のようなものかもしれない。 信楽白土を1.5kg近く使って私にとっては大きめな多肉植物寄植え用の蝉幼蟲型の陶蟲夏草鉢を作った。 身体…
取り敢えず店主からご指名が入ったこれら作品を委託販売してみようかと思う。団子蟲、蝉幼虫が店主のお好みだそうだ。冬虫夏草を想起しやすいからかもしれない。そこに鋸鍬形、兜蟲。こちらは蟲好きに人気の高いモチーフだからか。 蚕蛾と蠅取蜘蛛は選ばれな…
モヒカン鉢と自分で勝手に呼んでいる、ハオルチア「玉扇」から着想を得た玉扇専用鉢。ユリ根のハオルチアなのである程度の深さが必要。そして横一列に並んだ葉の形の面白さを強調する形にしたくこの形状になった。アロエフォリアータも可。 台座部分は適当で…
根詰まり一歩手前の窮屈そうな多肉植物のハオルチア「十二の巻」を植え替えることにした。ワイドバンドだとかアルバ、スーパーゼブラなどと呼ばれる白の多い希少品種ではなく、2〜300円程度で買ったありふれた十二の巻だ。しかし13年前に日本に帰国して早々…
どれも底がない、ガラス筒に載せて一輪挿しとして使う陶蟲夏草一輪挿しカバーを一気に5個制作した。 小さい冬虫夏草にまみれた団子蟲。 背中の三箇所の穴から花を挿す。一輪挿しは大きな開口部は要らないし、開口部が狭い方がまっすぐに花を保持できて便利だ…
蠅取蜘蛛を改善。眼をしっかりと穴を開けて埋没させる。 脚の先の節を細くする。 触角を太く節をつけた。 脚を逆さハの字に広げるポージングが蠅取蜘蛛らしくて好きだ。 子実体を加飾。眼は黒く焼き上げてやりたくなってきた。半分、白い釉薬が掛かっている…
飽きてきた。陶蟲夏草鉢を作ることには飽きないのだが、毎日陶蟲夏草鉢のことを書くことに飽きた。日常の気づきや見つけた心に残るものを備忘するためのブログではなかったのか。 団子蟲の鉢を三鉢焼いた。もうまとめて書く。 鉢だけだと少し寂しいかもしれ…
兜蟲の陶蟲夏草鉢を2鉢焼いた。 海外にはヘラクレスやネプチューン、ゴホンヅノなど胸部に巨大な角を持つ見た目が豪壮なカブトムシが何種類もいるが、やはり頭部に長い上向きの角を持つヤマトカブトムシがかっこいいように思う。カブトムシの餌場争いでの戦…
鋸鍬形蟲の陶蟲夏草鉢が焼けた。 なかなか
揚羽蝶幼蟲の陶蟲夏草鉢が焼き上がった。 胴体部分が水晶に癒着しなかったので芋虫のか細い数本の脚だけで繋がっている。 いつ折れるかわからないので、はっきり言って売物にならない。予想中に折れるかもしれない。 そんなわけで手元に置いておくことになり…
塵蟲の一種ということにしている具体的なモデルのいない甲虫の陶蟲夏草鉢が焼き上がった。鉢と蟲のバランスがとても良いように感じた。鉢の上にちょこんと小さな蟲が乗っかった印象にならず、十分に蟲に視線が行きながらも蟲がはみ出すぎないバランス。 冬の…
蝉の幼虫鉢をもう一つ作った。 羽化する途中、まだ翅も乾かず伸ばせていない状態での絶命。そんな個体がちらほらといる。 地中から這い出る途中の幼虫鉢を作った。 羽化途中の蝉の鉢も作った。 成虫として寿命を迎え地面にひっくり返った蝉の鉢も作って三部…
蝉の幼虫の陶蟲夏草鉢が焼き上がった。 ひしゃげた鉢は失敗作の誤魔化しや再生ではなく一手間加わった個性になってくれた。予想の延長にない出来栄えが嬉しい。 青緑色の突起を粘菌のルリホコリに倣って架空のヒスイホコリと名付けた。 火焔茸のような自然造…
伯母が亡くなった。 立て続けに従姉妹の夫が亡くなった。 従姉妹の夫は64歳、子供の結婚や孫も見られず不本意の急な病死だった。 最後に会ったのはいつだろう。コロナが蔓延してからは会ってないから確実に3年は会っていない。仕事の合間やふとした瞬間にあ…
これまで連絡依頼のあった方には気まぐれで私の陶器作品を販売というかお譲りすることは時折あった。特別注文で要望に合わせて作ることも何度かあった。今年に入ってからは3鉢ほどお譲りしている。しかし積極的にオンラインショップで販売したり、クラフトフ…
素焼きの窯出し。特に破損することもなく焼き上がった。 12鉢と団子蟲1匹。なかなか壮観。 赤土、黒泥土、信楽白土を使い分けているので素焼きの段階でも彩りがある。施釉せずにやきしめでもそれなりに面白く焼けるのかもしれない。 蚕蛾も今のところ、触角…
貪欲な肉食昆虫の大閻魔斑猫が腑を買い破って出てきたかのようなアレンジ。玩具のつぶらな眼がかわいい。 マイマイカブリなんかもカタツムリの殻の中に首を突っ込んで肉を貪り食う。 そんな陶蟲夏草「団子蟲」にセダム「レッドベリー」を植えてみた。水分少…
小窯に12鉢を詰め込んだ。800℃で素焼きする。来週には窯出し、釉掛け、素焼きと同じ窯構成で本焼成を一気に進められそうだ。夏までの完成を予定していたがGW前に4〜6個納入できる作品が仕上がりそうだ。 それにしても、本当に納入しようかまだ悩んでいる。一…
陶蟲夏草鉢「大鍬形」。この鉢のポテンシャルはこんなものではないだろうと思っている。 そもそも銀手毬が徒長しているのがよろしくない。現状はなんとも不格好だ。しっかりと日光に当てて分頭、群生したらムクムクと増殖する菌糸のような容姿となってくれる…
新しい試みとして粘菌の子実体に蟲が乗った鉢を作ってみた。形状としてはルリホコリ。楽焼で表面を青紫のメタリックにしたらルリホコリらしくなるのだろうが蟲が目立たなくなってしまうのでシロホコリにする。冬虫夏草らしさ筆頭として団子蟲と蝉幼虫を選ん…
どんどん作ろう。週末に仕事をすればするほど心の均衡の為に作陶する時間も欲しくなり、結果それ以外にほとんど何もしなくなっている。生き急ぐように忙しい人のスパイラルはこんな感じなのか、と思ってみたり。 10.蝉の脱皮途中 制作途中の記録も撮ろうと思…
こちらもようやくエキノセレウスサボテン「紫太陽」を植えられた陶蟲夏草鉢「鍬形蟲」。 ぐわんと株元が曲がって上に伸び、陽光をしっかり浴びて紫色にサボテンの棘が染まり、さらに花が咲いたら理想的な姿が完成すると思っている。 しっかり根が張って育っ…
ようやく、最終形にたどり着いた。成長は遅いが乾燥にも低栄養にも強く、かつ子実体の見た目に近いサボテンを植え込んで長く愛でられる陶蟲夏草鉢のサボテン植え。 これを尻の方から太陽光を当て、斜めに植えられたサボテンが湾曲して真上に伸びていくように…
春ですな。植え替えの時期ですな、ということで少し趣向の異なる吊り鉢を2つ。植木鉢が多くなると陽のあたる窓辺や棚は置くタイプの鉢で埋め尽くされ、スペースが足らなくなると垂直方向に進出していかざるを得ないのは植物愛好家の典型。 しばらく空のまま…
植えていたマミラリアの幼苗が寒さでやられてしまった。幼苗はもう少し大きくなってからでないと制限の多い鉢で育てるのは難しいのかもしれない。 そこでゴーラムを植えてみた。 形状がなんとも実際にある一部の冬虫夏草茸にそっくりではないか。 予想外の子…
去年の2〜3月は転職活動真っ盛りで15社近く応募して6社から内定を頂き、そしてちょうど1年前の今頃、自信満々におそらくは最もハズレの選択肢を最良の選択肢だと勘違いして選んだ。6つも選択肢があってよくぞ判断を誤ったと思う。そして4ヶ月で辞める醜態を…
生花は冬虫夏草のイメージにはそぐわないのだけれども、花が咲くとなんとなく心が躍るし、活けたくなる。 団子蟲に千重咲椿 象蟲にマツバギク 団子蟲に原種ヒヤシンスは菌類ぽさのある姿形。 まだ固く締まった椿の蕾も溢れる花の色が良い。蚕蛾。千重咲椿は…
鉢自体はもう数年前に作ったものだが今回、徒長した銘月を抜いてアエオニウム「夕映え」を植え込んだ。鉢は縦に深く、土容量も大きく重みのある鉢なのでヒョロヒョロと伸びてしまうアエオニウムでも担当する懸念なくしばらくは安心して育てられそうだ。 陣笠…