陶芸

陶蟲夏草鉢「団子蟲」x クスサン繭

拾ったクスサンの繭を少し綺麗にして持ち帰った。それを合わせてみたら劇的。 アミダケのような雰囲気が加わった。自然の造形美の前には私の造形力なんぞ無力だと思い知らされる。 クスサンの繭をもっと収集して、陶器でジクホコリの軸だけ作って組み合わせ…

陶蟲夏草「蝉 成虫」

命の尽きる最期の数週間を羽ばたかせた翅。その立派な翅を目立たせたかったが悪くない出来。 粘菌の子実体をイメージさせるドライプランツもサイズ感や形状が実に合うように思う。 そして空を引っ掻くように動く脚。 結実した7つの珠は蝉の魂か。儚さのよう…

30鉢以上の釉掛け完了

大窯で素焼きさせていただいた。なんだか勿体無いが助かった。子供の夏休みの自由工作を8月中に完成させるためには釉掛けを済ませておきたいところだった。 マグネシヤマット釉を上から流し掛けていく。 今回の挑戦はこの右の蝉成虫。細い粘土紐で作ることで…

山本真郎Bubles鉢に「Euphorbia Ritchiei」

一目惚れして買ってしまった。陶植木鉢を自分で作っているので極力買うのは控えてきた。欲しい鉢があれば下手でも自分用に技術向上のためにも模写模造すべきだと思ってきた。しかしこれは仕方ない。 自分でも販売するようになると他の作家さんがどのように梱…

初めての植木鉢コンペ参加、審査員賞受賞

三重県四日市に2023年1月にできた植木鉢と塊根植物やサボテン、多肉植物のお店「HACHI-8」。1階には電動轆轤を備えたアトリエ、2階にはソファなどがあるゆったりとした鉢の販売コーナー、3階には撮影ブースや鉢の植え替えブースなどもある植木鉢と珍奇植物の…

屋外の街路樹を背景に陶蟲夏草鉢「蝉 羽化」

暑い。朝から32℃。 窓辺を整理して蝉羽化を模した陶蟲夏草鉢を飾ったら少しばかり涼しげになった。 緑を借景にすると陶蟲夏草鉢はより映えるように思う。理想的には苔で覆われたテラリウムの撮影ブースを作りたい。 湿度を感じられるような腐食と分解と次の…

大窯操作備忘録

息子の作品と共に陶蟲夏草鉢を18ほど入れ、大窯を使わせてもらって素焼きすることに。小窯だと大窯一段分も入らないのにこの容量の大きさよ。 釉掛けしたら次は大窯で一度に3段構成で本焼きできてしまいそうだ。 磁器用の大窯は1号。陶器用の大窯は2号。しっ…

親子陶芸

夏休みはせめて週末のどちらかの日は子供の相手をしよう。最近、もうあれこれが残り少ない気がする。子供とじっくりと遊ぶ時間は驚くほど少ないことが見えてきた。 同僚には聞かせられないが、仕事で手を抜いても価値のあることのような気がする。今過ごさな…

蝉の造形

至る所で蝉時雨。命を燃やすかのように狂ったように鳴いている。道路で車に踏まれた蝉は生きてた頃から水分などなかったかのように乾燥している。空っぽの鳴動する殻。 そんな蝉を思い浮かべながら一体を造形してみる。胴体を胸の下で輪切りにして鉢に載せて…

「博物ふぇすてぃばる」は地獄楽

東京は九段下にある科学技術館で「博物ふぇすてぃばる」なる自然造形系の展示販売会があると聞いて行ってみた。 ・昔は子供達の自由研究のネタになるような素材やキットが売られていたらしい。 ・今はX万円はざらなハンドクラフトマーケットと化している。1…

梱包出荷作業が苦手

一番のお気に入りの一つなのだが委託販売に出してしまった。しかし名残惜しくて売れずに戻ってくる可能性のある値付けにした。 その値段を出して買いたい人がいるならば譲っても良い、そういう作り手目線の勝手な値付けだ。 何せ数ヶ月かけて焼き上がり、さ…

陶蟲夏草鉢 黄金虫、蝉成虫、鹿鍬形、タランチュラ、蝉成虫、団子蟲

息子を連れて工房へ。削った鉢に陶蟲を載せるところまで作業できた。息子の面倒を見ながらにしてはなかなかの進捗。 まずは黄金虫。 変形粘菌の子実体は敢えて加飾しなかった。 触角がいつ折れるのか。ぶつからないような場所につけるべきなのだろうか。 お…

アーティストデビューと呼んで良いのか

365 ART PLUS MAGAZINEとやらから掲載のお誘いを頂いて45号に載せていただいた。 見たことも聞いたこともない雑誌なのだが予め印刷した雑誌を書店で販売するのではなく、全て電子的に原稿も作り完全受注印刷で予約部数だけ発行と配送をしているらしい。 ・新…

蝉の成虫の造形、飛蝗の鉢載せ

半年ぶり近い轆轤での水挽き。大小様々な陶蟲夏草鉢にするために大小様々に作っている。しかし同じ径、同じ高さで作った方が後々、梱包など楽だとの思いもよぎる。しかし蟲を鉢の寸法に対して合わせて調整していくのは嫌だ。無意識に作るそれぞれの蟲のサイ…

造形作業記録 飛蝗、蜘蛛、団子蟲

4月の窯出し以来、次に向けて作陶再開。 飛蝗。胴が細いので体内に根を張らすには不向きだが台座鉢に直結させればいけそう。付節の向きを間違えた。死んでも外向きなはず。 背中から植物が生えるようにする予定。 斜めの台座鉢に斜めに蟲を置く。 飛蝗は新し…

ヴィクトリアアルバート美術館で拾った作陶ネタ

目指す高みはこれなのだろうな。テラコッタの人物彫像。 山羊の頭を被ったテラコッタ像はさすがに見かけない。 釉薬が掛けられて焼かれた陶版装飾。 蟲と多肉植物とキノコと菌糸が踊るように配置された陶版を作ってみたい。 9分割ぐらいにして繋ぎ合わせる形…

大英博物館で拾った作陶ネタ

なんだか陶器にしたくなる形状。 ミイラ風陶器の入れ物とかありかもしれない。私としてはネコも良いがアヌビスにしたい。 スフィンクス像。体が人間、頭が山羊の逆をいくパターン。 乳房が前面にあるのは身体が獣ならば随分と奇妙な話だ。 真正面から見ると…

蟲好きなら一度は行きたい「灯螂舎」

なかなかここまでテーマ性の明確なギャラリーカフェもないのではないか。蟲、焼菓子、アンティーク。 東京駅から3時間ほど上越新幹線、両毛線、上毛電鉄と乗り継いだ大胡。大胡駅前はリトルオランダだった。 川沿いを8分ほど歩いた先にあるトタンの小屋。こ…

羊頭狗肉 其の二

スタンダードプードルのいる中野駅前のカフェ「タイニーアリス」が閉店してしまっていた。犬欠乏症が加速する。犬と遊びたい。 まんだらけで「火の鳥」鳳凰編を買って芝生で息子と読む。私の中で最愛の漫画は何か一つを選べと言われればこれかもしれない。 …

陶蟲夏草で少しばかり世に打って出る

世に少しばかり打って出る。 表現が大袈裟かもしれない。しかし私の中では慌ただしい日常から時間を捻出して対応するには必要な意気込みだ。 群馬に「灯螂舎」というかなりコアな蟲マニアが集う昆虫原料を使ったオシャレ焼菓子屋がある。蟲にまつわるアート…

市松紋様角鉢 X エキノセレウス「紫太陽」

紫太陽を市松紋様角鉢に避難させておいた。根詰まりした苗ケースに放置しておくと枯れてしまいかねない。 相性の良さそうな陶蟲夏草鉢が出来上がるまでここで育ってもらおう。

胞子植物と陶蟲夏草鉢

庭から摘み、鉢に挿してみた。 良いと思った。不思議な一体感がある。 そもそも冬虫夏草をモチーフにした鉢だからか。陶の子実体の翡翠色が羊歯植物の色合いとも相性が良く、焦茶色の新芽が引き締まる効果を発揮している。 茶と若葉色と翡翠色と白。色数の割…

何が当たり前か

年に3週ほどの休暇のために49週働き、毎週2日の週末のために5日働き、毎日7時間の睡眠と2〜3時間の私的な時間と食事時間のために10時間働く。 それが当たり前だと思って働いてきたが全く当たり前ではないことに気づき始めている。いまさら、遅いけれども。な…

陶蟲夏草鉢 7鉢の納品梱包の備忘録

店舗に置きたいというお誘いに応じて7点ばかりを委託販売をお願いすることにし、初めて納品しにいく。 不特定多数の方に売るのは初めてだ。売るために作っている職業作家ではなく自分が欲しいものを作っているので手放すのは寂しい。そんなわけで記録に残し…

蝉三部作 寿命尽きた成虫の冬虫夏草

土中から這い出す途中で力尽きた蝉幼虫の冬虫夏草。 羽化の途中で力尽きた蝉の冬虫夏草。 この2鉢を作り、おもむろにもう一つ作りたい衝動に駆られた。成虫として寿命を全うした蝉の冬虫夏草。この三部作が必要に思えた。 虚無感に満たされて全てが無意味に…

釉掛け 13鉢。

素焼き完了。 窯に異常無し。 この時点で不本意な出来栄えのものが4割ほどある。 途中で失敗したり、あとから造形に大きな不満があることに気づいても乾燥してしまったものは手直しができない。そんなものも素焼きして釉掛けしてしまっている。ハードルを高…

蝉幼虫 寄植え 陶蟲夏草鉢

1週間に2〜3時間でも無心に手を動かす時間というのはストレス発散の上でなんとも貴重。私にとって作陶は心を空にする坐禅のようなものかもしれない。 信楽白土を1.5kg近く使って私にとっては大きめな多肉植物寄植え用の蝉幼蟲型の陶蟲夏草鉢を作った。 身体…

陶芸作家の真似事始め

取り敢えず店主からご指名が入ったこれら作品を委託販売してみようかと思う。団子蟲、蝉幼虫が店主のお好みだそうだ。冬虫夏草を想起しやすいからかもしれない。そこに鋸鍬形、兜蟲。こちらは蟲好きに人気の高いモチーフだからか。 蚕蛾と蠅取蜘蛛は選ばれな…

モヒカン鉢 X ハオルチア「玉扇」

モヒカン鉢と自分で勝手に呼んでいる、ハオルチア「玉扇」から着想を得た玉扇専用鉢。ユリ根のハオルチアなのである程度の深さが必要。そして横一列に並んだ葉の形の面白さを強調する形にしたくこの形状になった。アロエフォリアータも可。 台座部分は適当で…

ハオルチア「十二の巻」の植替え

根詰まり一歩手前の窮屈そうな多肉植物のハオルチア「十二の巻」を植え替えることにした。ワイドバンドだとかアルバ、スーパーゼブラなどと呼ばれる白の多い希少品種ではなく、2〜300円程度で買ったありふれた十二の巻だ。しかし13年前に日本に帰国して早々…