ピンク色の鴨肉、単なるチーズではなくゴルゴンゾーラチーズのソース、ジャガイモではなく薩摩芋。ラザニア好きにはたまらない一捻りもふた捻り加えられた絶品ラザニアのお店。あれを食べたいと思うと、類似の一品をどこで食べられるのか正直、わからない。よくわからない店の入り辛さが解消されたら有難い。
今まで気になっていたが、入るのを躊躇っていた高円寺南のエトワール通りの店。何だろう、入りにくかった。兎に角、入り辛かった。
店外にガラスケースが置いてあり、そこにテイクアウト用のラザニアが置かれている。これがテイクアウト専門の総菜屋の印象を与え過ぎている。店内で落ち着いてラザニアを食べられるレストランには見えないのだ。
かといって、ラザニアはテイクアウトする惣菜としては値段が高いし、初めての客にはハードルが高い。
外からの店の印象と店内やコンセプトの食い違いがそうさせるのか。道路沿いが一面ガラス張りだが、バルコニーと植栽が妨げているし、ガラスケース台があって中が覗きにくい。どうやら少し早い時間帯もあってか中に客はいないようだ。ドアはガラス張りでは無い。ドアに手をかけて少し開くと、客のいない店内に男性店員が二人いて視線が合った。やたら気まずかった。敷居をまたぐと引き返せなくなるが、このままドアを閉めるのも既に失礼になる。
店内に入るとカウンター席が10席ほど。白いタイルが貼られ、全体としては白と赤が貴重の明るくオシャレなイタリアンビストロといった雰囲気。
他に客はいないし、まだ開店したばかりで私が食べ終わるまで他に客も入らなそうな雰囲気だったが、厨房の内側の見えてしまう、カウンターの端の端に通された。一人客だからか、男客だからか。あ、この対応はフランスとかイタリアらしいな、と思った。そんなところまで本格的というか。
ゴルゴンゾーラチーズと鴨ときのことさつまいものラザニア 1180円を頼んだ。
量は少なめと思ったが、生パスタのラザニア生地に鴨肉やさつまいも、そしてこれでもかと掛かったゴルゴンゾーラソースは濃厚で熱々で質量の塊のようだった。チーズ好きにはたまらない美味。
足りない人はバゲットを頼むと、それをフォンデュのようにソースに絡めながら食べられて美味しいだろう。
何だろう。言語化出来ないのがもどかしい。ラザニアはこんなにも美味しいのに、何故かどうしようもなく店に入りづらい。半ば諦めた気持ちで店内に足を踏み入れ、しかたなく頼んでみたらラザニアがとても美味しかったという話。
もったいない。
もったいない。
もったいない。
この入りづらさは私だけか。余計なお世話かもな。
木曜日定休日
[月~水・金]12:00~15:00(L.O.14:30)/18:00~22:00(L.O.21:00)
[土]12:00~22:00(L.O.21:00)
[日・祝]12:00~19:00(L.O.18:00)
※テイクアウトは終日営業
※無くなり次第閉店