ゴライアスオオハナムグリだとかのような東南アジアの大型の花潜の近縁種を作りたかった。
顔の釉薬が厚くてなぜか少しばかり豚のような顔になった。力強い鈎のついた前脚は雰囲気が出ているのではないか。天板に蟲の全長を収めるように作り始めたのだが、この虫に至っては当然のように前脚が天板をはみ出し、鉢を抱え込むような姿勢になっている。
しかも土台鉢は大きめなのでシリーズの中ではより多くの土が入る。水切れに弱そうな多肉植物を優先して植えた方が良いか。
そんなわけでセネキオ「七宝珠錦」を選んだ。棍棒が連結したような容姿と虫の中では骨太なハナムグリはなんとなくイメージが合うように思えた。
想定外な問題がひとつ。穴が小さい。鉢を成形している時点では大花潜を乗せることも七宝珠錦を植えることも想定していなかった。
仕方がなく、二節の立派な七宝珠錦を途中で折り細い節を植え込んだ。健やかに根が張ってくれるだろうか。無事に根付いて2、3節まで元気に育ってくれたら見ごたえのある鉢になりそうな予感。2年後の姿に期待の一鉢。