映画「グレイテストショーマン」「ペンタゴンペーパーズ」「ホスタイル」「ブラックパンサー」「「アイ トーニャ」「レディバード」

「グレーテストショーマン」☆☆☆☆

ペンタゴンペーパーズ」☆☆☆

「hostiles」☆☆

レディバード」☆

ブラックパンサー

「アイ、トーニャ」☆☆

 

 

「グレーテストショーマン」☆☆☆☆

笑いあり、涙ありの王道ハリウッドミュージカル。しかも歌謡的じゃなく速いリズムのロックで好み。何せ、ヒュー・ジャックマンがカッコいい。ユアンマクレガーといい、唄えるスーパー映画俳優がゴロゴロいる。

酷く疲れている時に観たからということもあるけれどもとても元気が出た。ここ数年観た映画の中でDVDを買いたいと珍しく思った作品。

 成功と名声に目が眩んで志を共にした仲間のことを忘れ、家族を裏切り、全てを失う。そしてそこからの心温まる結末へ。ストーリーの斬新さはないかもしれないし水戸黄門的お約束な展開かもしれない。

 それでも良いのだと思う。ユージュアルサスペンス的などんでん返しも不安になる展開も求めていない。奇抜な展開や仕掛けは知ってしまうと色褪せる。繰り返し観ても面白さはない。

 この作品のDVDを買いたいと思ったのは、また観たい、そう思わせるシーンが沢山あるから。

  • キレのある揃ったサーカスとダンスで観客を総立ちにさせるシーン。
  • ノルウェーの歌姫が全てを賭けた瞬間のスクリーン一杯に映し出される顔の美しさ。
  • 酒場で皆が踊り歌うシーン。

 This is me.

 ありのままの私って「アナと雪の女王」と彷彿とさせるけれど。私はこちらの方が好きだ。

 5月末まで新宿バルト9で上映。なんとか最終日に劇場で観たい。大スクリーンでレベッカ・ファーガソンが観たい。 

 

ペンタゴンペーパーズ」☆☆☆

エンターテインメント作品で金を稼ぎ、自ら作りたい映画では社会派な題材を取り上げるスティーブンスピルバーグ監督。本作はベトナム戦争の一連の流れで国民を欺き続けた政府の欺瞞を暴く、新聞社対政府の戦いを描く骨太な作品。

 カーチェイスも暴力的なシーンも一切ない。殆どのシーンがオフィスや邸宅で描かれるにも関わらず、アドレナリンが出る。組織に属して権威や権力の怖さを知る者ならば十分に感じられる不安と恐怖。

 信念を持ってリスクを取り、闘う上司に仕えたいものだな。

 

メリル・ストリープトム・ハンクス。もう鉄板。

 

「hostiles」☆☆

叙情的な作品。

対話もなく即座に銃を抜いて殺しあう不毛な時代の話。

自由のために戦い、良心や正義が原動力になるのもアメリカ。殺戮して奪った土地に建国したのもアメリカ。

 

クリスチャン・ベイルの眼差しはトムクルーズとよく似ている。発車した列車に乗り込むクリスチャン・ベイルの姿が残す余韻がひたすら映画的。なんとなくレヴェナントを思い出した。

 

レディバード」☆

甘酸っぱい、しょっぱい青春映画。

 もう自分の青春時代なんてよく思い出せない。母親曰く中学生時代はひねてて、あれもこれもくだらない、くだらないと言っていたらしい。高校時代は総じて楽しかったけど、いくつか思い出すだけで苦痛な出来事や恥の記憶がある。異性だのプロムだのダンスだのは無縁だった。

 派手な喧嘩も、トラブルも、異性との交流もなかった。青春とは呼び難いな。どうやら自分は青春を知らないらしい。そして中年になって青春を味わおうとするのは典型的ミッドライフクライシスなわけで破滅的な結末を迎えやすい。もう、青春を知らずに人生を終えるのが御の字。

 もう、虚勢を張って嘘をついたり、無理してイケてる友人の輪に入ろうとしたり、側から見ていて痛々しいのが青春の生々しさ。

ブラックパンサー

 米国でメガヒットだそうで気になっていた。 しかし1番の肩透かし映画かもしれない。

 「銃なんて原始的ね」なんて言いながら、結局は槍やらを使っての肉弾戦ばかりで自虐なのだろうか。サイに武装させて突撃させるなんて後進的。国王も力比べで選ばれるだとか、アフリカらしさに様々な点で回帰してしまっていて、アフリカで超文明が隠れていたというワクワク感はゼロ。西洋現代文明とは異なる新しい価値観や様式を見せて欲しかった。

 

父親をあれだけ尊敬していたにもかかわらず、ささいな誤解で失望する。直情的で深みがないのだよな。

 王位継承戦を正々堂々と戦って主人公は負けたのだから従えば良いものを、気に食わないからと徒党を組んで引きづり下ろす。そもそも力比べで王位継承させることが機能していない。そういう点も隠れたアフリカの超文明ではなく原始的アフリカにしか描いていない。

 

なんだか「いじめられっ子が妄想の中でいじめっ子をやっつける」 のを実写化した映画で、実態は内輪揉めというスケール感の小ささ。子供向けの漫画に文句言うなよ、という話だ。

 

「アイ、トーニャ」☆☆

何だかんだ心に強く残った映画。

学も友人にも家族の愛にも恵まれなかったトーニャには何ができたのだろう。

 ナンシー・ケリガンだって金メダリストのオクサナ・バイウルに表彰台で性悪な嫌味を浴びせていたことが暴露されていたし、そんな完璧なヒロインじゃない。もし、真実が映画で描かれた通りで周囲が勝手にやったことならばここまでトーニャが嫌われることもなかったのではないか。有罪の決定的証拠も見つからなかったわけだし。トーニャの不幸で大衆が喜ぶなんてあんまりじゃないか。

 親の愛情に満たされること。真っ当なパートナーに出会えること。足を引っ張らない、自分を陥れるような悪友がいないこと。それを伴わない成功は不幸なんだな、と学んだ。

 女優が「スイサイドスクワッド」のマーゴット・ロビーだと分からないぐらいとてもダサい女性として描かれている。