変わりゆく街の切り取り

地下鉄の乗り換え駅で歩きながら突如立ち止まらずに撮った。

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後になってきちんと中央に立って左右が対象になるように撮ればよかったと思い返す。しかし中央に立っても歪むのがiPhone

 

iPhoneはあまりに手軽なので手元にある1眼レフは何年も電源を入れていない。数年前に買った上位機種コンデジも久しく持ち運んでいない。しかし最近、iPhoneの上下左右の歪みがとても気になってきた。

 

街を歩いていると、あの建物が壊された敷地には以前何があったのかが思い出せない。今、私が街で気に入っている光景は数年後には無くなっているかもしれない。実際に多くが消えた。廃墟桜の見事な枝は落とされ、ガード下のラーメン屋街は撤去された。

 

若い人は今あるモノに目を向け、そこから何が消えたかにはあまり興味を示さない。江戸時代はどうだったかは興味を惹かれたりしたが10年前に消えた景色や建物など少なくとも自分は興味がなかった。これは人生の後半に入った者がより強く思うことかもしれない。自分を形成してきた自分の時代のモノが消えていく寂しさを感じ始めているからだろうか。

 

歪みなく撮れるコンデジを持ち出して変わりゆく高円寺の街を歩いて2022年末の姿を記録に残したい。スマホからの情報を遮断して、視覚だけに絞って街の細部に目を向けて撮影散歩したい。